One Point Advice 睡眠環境プランナー 三橋先生の睡眠コラム One Point Advice 睡眠環境プランナー 三橋先生の睡眠コラム

columnvol.1

冬の眠りは、背中と下半身を温かく

手足が冷たくて眠れない、そんな体験は誰もがあるのではないでしょうか。このメカニズムは、体温リズムと関連しています。

睡眠中は体の中心部である深部体温が下がりますが、そのためには体の表面の皮膚温が上がって、皮膚表面から熱を発散させる必要があります。つまり、手足がポカポカ温かくなってきたら、深部体温が下がり始めた合図です。逆に、手足が冷たいのは深部体温が下がったからではなく、血管が収縮して熱が深部にこもった状態。だから眠れないのです。

冷感刺激で眠りを妨げないように、眠る前には寝室を十分に暖めておきましょう。室温は16~22度くらいが目安です。湯たんぽやふとん乾燥機で寝床を温めておいたり、起毛した温かい敷きパッドや、軽くて保温性の高い掛け布団など、快適な寝具を使うことも大切です。

寒いと上掛けを何枚も重ねがちですが、実は逆効果。布団の重みで体が圧迫されて、かえって血行が悪くなって深部体温が下がらなくなるからです。掛け寝具は羽毛布団と、その上に羽毛の膨らみをつぶさないよう、軽くて保温性があるマイクロファイバーの毛布を重ねる程度にしましょう。あとは敷き寝具で温かさを保つようにします。

電気毛布は肌が乾燥するので、就寝前に温めておくのに使い、就寝時にはスイッチを切るようにしましょう。床からの冷気の遮断は、アルミシートをマットレスの下に敷くのも手軽で効果的な方法です。

人がリラックスして眠りやすいのは、「頭寒足熱」の状態のときです。冬は敷き寝具の保温性が重要ですが、とくに下半身が温かいとぐっすり眠れます。腹巻きやレッグウォーマーなどで、上手に温めましょう。ただし、靴下を履いたまま寝るのはおすすめしません。足先から熱を放散するときの汗が靴下にたまって、明け方に足が冷えてしまうからです。つま先が開いているレッグウォーマーの方が快適です。

冬は夜間トイレに起きる回数が増えると思いますが、これは冷えが影響しています。体が冷えると余分な水分を排出しようとするためです。また、こむら返りも冷えが影響すると言われています。下半身が温かいと、これらの不快な症状も緩和されますから、思い当たる人はしっかり下半身を温めてみてください。

快適な睡眠環境を整えて、冬もぐっすりスッキリ目覚めましょう。

睡眠環境プランナー三橋 美穂Mihashi Miho

寝具メーカーの研究開発部長を経て2003年に独立。全国での講演・執筆・個人相談のほか、ホテルの客室コーディネートや、寝具をはじめ睡眠関連事業のコンサルティングなども手がける。睡眠のスペシャリストとしてテレビや雑誌など多方面で活躍中。著書に「驚くほど眠りの質が良くなる 睡眠メソッド100」(かんき出版)ほか多数。

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