One Point Advice 睡眠環境プランナー 三橋先生の睡眠コラム One Point Advice 睡眠環境プランナー 三橋先生の睡眠コラム

columnvol.12

風邪予防には保湿・鼻呼吸・十分な睡眠

春も近づいてきて暖かい日もあれば、急に冷え込む日もある季節の変わり目、風邪など引いていませんか。

風邪の引きやすさは、睡眠時間と関係があることをご存知でしょうか。 アメリカの研究では、睡眠時間が7時間以上の人に比べ、6時間未満の人は風邪のリスクが4.2倍、5時間未満の人は4.5倍になると報告されています。睡眠時間が短いと風邪を引きやすくなるのです。

免疫細胞の白血球は、骨髄で作られます。体を横たえている睡眠中は、重力の影響から解放されて骨髄での造血が進むので、免疫力が上がります。そう、風邪を引いたときに眠気が強くなるのは、横たわって造血を促し、ウイルスや細菌から身を守ろうとしているのです。

免疫力を高めるためには、腸を冷やさないことも大切です。血液の栄養のほとんどは腸で吸収されるので、腸が冷えて働きが悪くなると、白血球の働きも悪くなるからです。リラックスして手が温かいときに、下腹部に手を当ててみてください。手の平よりお腹のほうが冷たく感じたら、腸が冷えています。冷たい飲食物を控え、腹巻きをして眠りにつきましょう。下半身を温めるヒーター付きのマットレスもおすすめです。

睡眠によって免疫力が高くなる一方で、実は睡眠中は、風邪を引きやすい時間でもあります。体温が下がり、ウイルスへの抵抗力が弱くなっているため、朝起きたときに喉の痛みを感じたり、体や頭の重だるさで、風邪を自覚することがあるのです。

とくに空気が乾燥している冬場は、ウイルスが浮遊しやすい季節です。加湿器を使って、湿度50%以上を保つようにしましょう。また、室温が低いとウイルスが活性化するので、寝室の温度は18℃以上が理想的です。熱の出入りは“窓”の影響が大きいので、窓に断熱シートを貼ったり、厚手のカーテンを長めにかけると、寝室の冷えが緩和されます。

そして、口呼吸をしていると、のどの粘膜が乾きやすく、ウイルスが増殖しやすくなります。枕の高さを体型に合わせて呼吸がしやすい状態に調整して、鼻呼吸を促しましょう。また、ガーゼのマスクで保湿するのもよいでしょう。

ストレスや疲労がたまると免疫力が低下して、風邪を引きやすくなるので、十分な睡眠をとることが、最強の予防法。温度と湿度を調整した寝室で、軽やかに新年度を迎えましょう。

睡眠環境プランナー三橋 美穂Mihashi Miho

寝具メーカーの研究開発部長を経て2003年に独立。全国での講演・執筆・個人相談のほか、ホテルの客室コーディネートや、寝具をはじめ睡眠関連事業のコンサルティングなども手がける。睡眠のスペシャリストとしてテレビや雑誌など多方面で活躍中。著書に「驚くほど眠りの質が良くなる 睡眠メソッド100」(かんき出版)ほか多数。

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